【スポーツ選手向け】トレーニングのもう1つの目的

公開日:2020年05月27日

ただいま厚別公園競技場及びトレーニングルームは、緊急事態宣言を受け5月31日(日曜日)まで臨時休館しております。

【このブログはスポーツ選手に向けて書いております】

皆さんこんにちは! トレーナーの近藤です。

前回、「この時期だからできること」として「スポーツにおける練習とトレーニングの違いを考える」ことをお勧めしました。

【スポーツ選手向け】 スポーツにおける練習とトレーニングの違いを考える

そのブログ内では、「体力を向上させる」ことがトレーニングの目的とお伝えしました。今回は、トレーニングのもう1つの目的について考えていきたいと思います。

ブレーキの無い車

スポーツカーの写真
突然ですが「ブレーキの無い車を運転しなさい」と言われたら、どうしますか? とても慎重に運転するか、そもそも乗りたくないですよね。

この「ブレーキの無い車」というのは「怪我をしやすい人」の特徴を表しています。つまり「加速能力には優れているけど減速能力は乏しい」「筋肉が収縮するスピードは速いけど、ジャンプしたときの着地や全速力で走ったした後の減速が上手くできない」、そういった人は怪我をしやすい傾向にあります。

筋肉の収縮様式


筋肉は主に、筋肉が力を発揮しながら短かくなる「コンセントリック収縮」 力を発揮しながら外的負荷によって筋肉が引き延ばされる「エキセントリック収縮」 筋肉が力を発揮しながらも長さは変わらない「アイソメトリック収縮」の3つの収縮様式があります。

筋肉の収縮様式のイラスト

例えば垂直跳びをするときに、しゃがんだ状態から真上に跳ぶときは、お尻や太ももの筋肉がコンセントリック収縮します。そして着地して衝撃を吸収するときは、お尻や太ももの筋肉がエキセントリック収縮します。コンセントリック収縮が加速能力、エキセントリック収縮が減速能力と言い換えることもできます。そして、怪我をしやすい人はエキセントリック収縮で発揮する力が弱いという傾向が強いです。

怪我をしづらい身体をつくる


怪我をした人の写真

私が考えるトレーニングのもう1つの目的は「怪我をしづらい身体をつくる」ことです。

肉離れを例にとって考えてみましょう。肉離れとは筋肉の部分断裂のことで、筋肉が引き伸ばされているときに、筋力が負けて筋肉に部分断裂を生じさせます。つまりエキセントリック収縮で発揮する力が弱いと、肉離れを起こしやすいことになります。

肉離れをしづらくするには、トレーニングでエキセントリック収縮を意識することが大切になります。例えば、スクワットでしゃがむときにゆっくりしゃがむ、ベンチプレスやデッドリフトでバーを下ろすときに動きをコントロールしながら下ろすなど、エキセントリック収縮を強調します。また、下記の「ルーマニアンデッドリフト」という種目は、エキセントリック収縮を特に意識させやすい種目となります。


※パソコンでご覧の方は、全画面表示でご覧ください

ただ、これらを意識したからといって、肉離れを完全に予防できるわけではありません。あくまでリスクを減らすことができるというだけです。しかし、今まで何となくバーを下ろしていた方はエキセントリック収縮を意識することで、肉離れのリスクを減らすことができます。

トレーニングは怪我をしやすいというイメージを持たれる方もいるかと思いますが、正しく行えば怪我をするどころか怪我をしづらい身体をつくることができるのです。

まとめ

トレーニングの目的をおさらいすると

  1. 体力を向上させる
  2. 怪我をしづらい身体をつくる


トレーニングは加速能力だけでなく、減速能力も鍛えてあげることが大切です。