トレーニングと健康あれこれQ&A 1回目「部分痩せ」

公開日:2020年10月05日

皆さん、こんにちは! トレーニングルームの近藤です。

厚別公園トレーニングルームは様々な感染症対策を実施しながら、一般開放しております。詳しくは下記のリンクをご覧ください。

厚別公園トレーニングルームの感染症対策


さて今回は、トレーニングルームの利用者の皆様からよくある質問を、Q&A形式で紹介します!


Q&A


Question

腹筋運動でお腹周りの脂肪だけ落とすなど、部分的に痩せることは可能か?



Answer

現時点では難しいと言えます。


腹筋運動とお腹周りの体脂肪や腹囲に関する研究

腹筋運動の写真

腹筋運動がお腹周りの体脂肪にどのような影響を与えるかという研究があります。
(Vispute, Sachin S; Smith, John D; LeCheminant, James D; Hurley, Kimberly S The Effect of Abdominal Exercise on Abdominal Fat Journal of Strength and Conditioning Research: September 2011 – Volume 25 – Issue 9 – p 2559-2564)


この研究では18歳から40歳までの健康で運動習慣が無い被験者(男性14名、女性10名)を2つのグループにランダムに分け、1つは6週間何もしないグループ、もう1つのグループは週5回の腹筋運動を6週間実施して、お腹周りの体脂肪や腹囲にどのような変化があるのかを調べました。


腹筋を行うグループは7種類の腹筋運動を、各種目10回2セットずつ行いました。1日140回、1週間で700回、6週間で4200回と回数にしたらかなりのボリュームです。


しかし6週間後、週5回で腹筋運動を行ったグループにおいてお腹周りの体脂肪量と腹囲にはほとんど変化がなく、6週間何もしないグループと比較しても差は見られませんでした。変化したのは腹筋の筋持久力のみという結果となりました。


これだけ多くの腹筋運動を行ったにも関わらず、体脂肪量にも腹囲にも変化がないのは何とも悲しい結果です。


もちろんこの研究には限界がありました。


1つ目は被験者が少なかったこと。被験者がもっと多ければ、異なる結果が得られたかもしれません。
2つ目は特に食事制限がなかったこと。被験者は研究の開始時と終了時に3日間の食事内容を記録するよう求められただけでした。
3つ目は腹筋運動の負荷が一定で、実験期間が6週間だったこと。負荷を増やしたり実験期間を長くしたりすると、結果が変わった可能性があります。


したがって、この研究から言えることは「お腹周りだけ痩せようと思って腹筋運動をたくさんしても、短期的に得られる効果は薄い」ということです。


一般的に男性は下っ腹やわき腹から背中にかけての部位、女性は太ももやお尻が、体脂肪の落ちにくい部位として知られています。これらの部位は血流量が少なかったり、脂肪を分解させる物質(カテコールアミン)の働きが機能しにくかったりするという特徴があります。


以上のことから、せたい部位の運動を行なったからといって、その部位の体脂肪を優先的に減らすことは難しいと言えます。


体脂肪を減らす基本はカロリー収支

減量イメージの写真

体脂肪を減らすには食事で摂取するカロリー量を、基礎代謝(身体を維持するために必要なエネルギー)や運動で消費されるカロリー量よりも少なくするのが原則です。つまりカロリー収支をマイナスにしないと、体脂肪を減らすことができないのです。式にすると、

消費カロリー>摂取カロリー=体脂肪が減る

ということになります。


運動で体脂肪を減らすのではなく、食事制限で体脂肪を減らすと考えた方がよいかもしれません。


そしてカロリー収支がマイナスになると、体脂肪だけでなく筋肉も減りやすくなります。そうならないために、筋力トレーニングを特定の部位だけでなく、全身まんべんなく行うようにしましょう。