【再掲】長期不活動後の運動再開に関する注意点
皆さん、こんにちは! トレーナーの近藤です。
6月16日(火曜日)からトレーニングルーム及び屋内走路の一般開放が始まりました。詳細は下記のリンクをご覧ください。
トレーニングルーム・屋内走路の一般開放再開について
トレーニングルームを利用するまでの新しい手順
さて、段階的な一般開放再開により、長期間の自粛期間から「久しぶりに本格的な運動を再開する」という方がいらっしゃるかと思います。そういった方は運動を再開するときに様々なリスクが潜んでいるので、慎重に運動を再開しなければなりません。
今回のブログでは、久しぶりに運動を再開するときにどのように始めればよいのか、ご紹介します。「自粛期間も運動を継続していた」方も参考になる部分がありますので是非、ご覧ください。
練習量を減らした状態から始め、徐々に練習量を増やす
自粛期間中あまり運動をしなかった方は、長期不活動により筋力や持久力などの体力が落ちているはずです。また、自粛期間に運動を継続したという方も、自粛前よりは少し体力が落ちています。そのような状態で練習を再開するときに、自粛前と同じ練習量で再開したらどうなるか…。
確実に最後まで体力が持たないか、無理をして怪我をしてしまう恐れがあります。
久しぶりに本格的な運動をするときは、練習量を減らした状態から始めるようにしましょう。
では、どのくらい減らせばよいのか?
「50/30/20/10ルール」という指標があります。自粛前の練習量を100%とした場合…
- 再開1週目の練習量は50%減らす(自粛前の練習量の50%)
- 再開2週目の練習量は30%減らす(自粛前の練習量の70%)
- 再開3週目の練習量は20%減らす(自粛前の練習量の80%)
- 再開4週目の練習量は10%減らす(自粛前の練習量の90%)
- 再開5週目は自粛前と同じ練習量で運動する
というように「練習量を減らした状態から、時間をかけて徐々に増やす」ことで、安全に体力を取り戻せるでしょう。
ゆとりをもって練習する
長期不活動から運動を再開するとき、自粛前と同じように練習をしてしまうと「心不全」「熱中症」「横紋筋融解症」などを発症するリスクが高くなってしまいます。
それらを避けるためにも、「ゆとりをもって練習する」ことが大切になります。
具体的には
- 練習の頻度を週3日以下に抑える
- 2日連続で練習しない
- セット間の休憩時間を多めに取る
- 再開から1~2週間は、追い込むような練習を避ける
などのルールを守って練習するようにしましょう。
水分をしっかり摂る
日に日に気温が高まるこの季節は熱中症に気をつけなければなりません。また、上記のとおり長期不活動からの運動再開直後は、熱中症を発症しやすい状態にあります。
運動中に熱中症を予防するためには「水分をしっかり摂る」ことが大切になります。
運動中の水分補給の注意点としては…
- 発汗によって水分や電解質(ナトリウム等)が失われるので、運動中の水分補給はスポーツドリンクが適している
- 水を過剰摂取することで、低ナトリウム血症を発症するリスクが高まる
- 甘い炭酸飲料は、浸透圧が高く水分や電解質を吸収しにくいため、運動中の飲用は避ける
- 一度に胃から腸へ移動できる水分量は200~250mlなので、1度の水分摂取量はコップ1杯分に留めておく
- のどが渇く前にこまめに水分補給をすることで、体温が下がりやすくなる
などがあります。
また、再開時に練習量を減らした状態を作ることは、「暑さに慣れる」という観点でも大切になります。
まとめ
久しぶりに本格的な運動ができるので喜びも大きいと思いますが、早く体力を取り戻そうとして練習を追いこんだとしても、体力はすぐに向上せず良い結果に繋がらないことの方が多いです。
焦らずに淡々と体力を取り戻していきましょう!